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2009年5月

2009年5月30日 (土)

鹿児島の探偵というお仕事~死というもの~

鹿児島の探偵というお仕事~死というもの~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

ちょいと風邪気味・・喉が痛くて身体がだるい・・熱もあるっぽい・・
だけど、熱は測らない・・・表示された体温を直視すると、動けなくなるから・・
栄養剤とビタミン飲んで早めに寝る!

鹿児島の探偵というお仕事~死というもの~
現職のときもそうでしたが、探偵という仕事も、比較的身近に「死」というものがあります。
現職のときはトータルで数百体の死体を見ているし、今は
「自殺未遂」「自殺」「虐待」「いじめ」
というキーワードが仕事の中に出てくる。

「死」というものに慣れすぎてるな・・・とたまに思うことがあります。
身内が死んでも、涙はでないかな・・・とか・・・
「死」というものを客観的にみてしまうクセがいつの間にかついているようです。

私自身も2~3回死に直面している。
車にはねられたり、電車にはねられたり、刺身包丁突きつけられたり・・・
「生きろ」という運命を与えられたと思ってる。
だから、死ぬ間際に、「まあ、いい人生だったかな」と思えればそれでいいかな・・と・・
それが私の「死生観」かな

探偵という仕事をしていて、リストカットを繰り返す女性から相談を受けることがあります。
女性はね・・自殺しちゃだめです。必ず「検視」というものを警察で行います。
裸にされ、身体の隅々を警察官に調べられ、理科の授業で使った温度計を
肛門に差し込まれ・・暴行や強姦の形跡がないか陰部の中まで調べられる。
本当に、かわいそうです。

現職時代、若い女性が雑木林の中で首吊り自殺をしました。
県外から死に場所を求めて鹿児島にたどりついたようです。
失恋を苦にしての自殺でした。

現場の状況をデジタルカメラで撮影して、私が抱きかかえて、先輩がロープを切る・・
華奢な身体の重さと冷たさを感じながら、やるせない気持ちで一杯になる・・・

署に帰り、検視を済ませ、報告書作成。デジカメで撮影した写真を確認してみたら・・
なぜか顔だけが写っていない・・
吊られている真正面から撮影したのに、顔の部分だけがぼんやりして
はっきり顔を判別できない・・・洋服の柄などははっきりと写っているのに・・・

顔は写してほしくなかったんだろうな・・最後まで、女の子だったんだな・・・
今でも心に残っている不思議な出来事です。

ちなみに、人の死体は、どんな死体(腐乱・バラバラ・・)でも躊躇なく触れますが・・
鳥犬猫など小動物の死体は、怖くて触れません・・・なんでだろ?


If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月28日 (木)

鹿児島の探偵というお仕事~盗撮~

鹿児島の探偵というお仕事~盗撮~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

昨日からの雨で少し寒い・・・毛布を引っ張り出しました。
長袖も少し引っ張りださないと・・・

~盗撮~
先日、仕事の移動中、気になる車を発見しました。
運転席に中年の男性。
望遠レンズをつけた一眼レフを触っている・・・

なんか気になって、Uターンして、その車の少し後ろに・・・
様子を見ていると、運転席の窓からレンズを出し、こっそりと何か撮影しようとしている・・・
うん?同業者か?

レンズ方向を見てみると、道路の反対側の「バス停に座る短大生」
イスにもたれて携帯電話のメールに夢中・・・足が開き気味・・・・
あらら・・微妙な角度だな・・・

いろんな趣味をもつ人がいるもんだ・・写真をコレクションしてるんだろうな~
まあ、男にしてみれば、「パンチラ」というのはロマンです・・・
おっ!ミニスカート!と思ったらホットパンツ風ミニでがっかり・・ってよくあります。
股間に布があるかないかの差なのですが・・なんでだろ?

短大生がかわいそうなので、車を回して、バス停前に。
「すみません!向こうの車から、なんか盗撮されてるっぽいですよ」
と、声をかけました。
彼女はちょっとびっくりしたみたいでしたが、すぐに笑顔で
「大丈夫です。生パンじゃないから!」

・・・・・・・・いや・・そういう問題じゃないとおもうけど・・・・・

携帯電話のカメラ機能もどんどんよくなっています。
いつ誰に撮られているかまったくわからない世の中になっています。

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月27日 (水)

鹿児島の探偵というお仕事~心の風邪~

鹿児島の探偵というお仕事~心の風邪~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

肩こりがひどい・・・手先がしびれる・・・やば・・頚椎ヘルニアか・・・
オススメの整体・マッサージがあれば教えてください。

~心の風邪~
探偵という仕事をしていると、「心の風邪」をひいている人から依頼を受けることが多いです。
●誰かが家の中をうろつく
●毎晩、盗みに入ってくる人がいる
●家の中に盗聴器が仕掛けられ電波が飛んでいる
●車のバックミラーの位置が毎回違ってる、誰かが乗っている

一言で言えば「被害妄想」なのですが・・・

アルゴスユニットでは、そのような方から依頼を受けた場合は、
まず話をゆっくり聞きます
話しをして不安を取り除いてあげて治まる場合は、依頼は受けず相談という形で処理します。

商売としては何も言わず依頼を受ければいいんでしょうが・・・
なんか、「心の風邪」をひいている人をクイモノにしてる気がして・・・
どうしても・・と言われれば、ちゃんと仕事はしますが、極力2回目は会話で済ませます。
商売人・プロとしては、「甘い」んだろうけどね・・・

現職時代も「心の風邪」をひいている人とたくさん関わりました。
ですから、必然的に「カウンセリング能力」というものは身についてますし
「カウンセリング」の特別な教養なども受けています。
ですから、一般の人よりは、「心の風邪」をひいている人に対しての知識はあります。

しかし、警察関係の中には、そのような人に対して差別的な発言をする人間もいます。
まあ、警察に限らず一般社会でもそうでしょうが・・・
警察の場合は「マルセイ」という隠語で・・・その言葉ですべてをくくってしまう・・・

新任で交番のおまわりさんをやっていた頃、
「電波が飛んでる!」
と通報してきたおばあちゃんがいました。

現場に赴き、おばあちゃんの話しを聞きながら、私が思ったことは
「確かに、私たちの日常には、携帯・無線・テレビ・ラジオなどの電波が飛び交ってる」
「もしかすると、このおばあちゃんは、その電波をキャッチしやすい人なのかもしれない・・・」
「だったら当然、電波が飛んでるって騒ぐよね~」
「正常と異常の境」ってなんだろ・・?
多数派が正常で少数派は異常なのか・・
「普通」ってなんだ?
人それぞれに、その人の普通はある。他人からみればその普通は異常なんじゃないか・・

法律的には「社会通念上」という言葉がありますが・・それは誰が決めるのか・・
時代・社会が変われば「社会通念上」という言葉は変化する・・・

私は、昔から現在まで、おそらくこれからも・・
宗教とかイデオロギーとか全く興味のない人間です。
一神教?なんじゃそれ、「八百万の神」でいいじゃんとか・・・(笑)
まあ、警察という仕事をしていましたので、イデオロギー的には右翼的かもしれません(笑)

超常現象とか霊とか・・それほど信じてもいません。
まあ霊とかいてもいいんじゃない?・・的な・・子供の頃、「ムー」はよく読んでましたけど(笑)
現職時代「数百体の死体」を見てきてますので、不思議なこともありましたし・・・
(それはネタがなくなったときに小出しにします・・・)

話しがずれましたが・・・
「差別=先入観」それを新任のころの出来事で学びました。
だから、今でも「差別の心」は自分の中にありません。
その心を持ってしまうと「物事の本質を見誤ってしまう」と思っているからです。
ですから、どんな人でも、性格でも、行動でも、クセでも、性癖でも、プレイでも・・・
異常とは思いません。「いいんじゃない?それで」
肯定することが大切だと思ってます。

しかし・・・以前、同性愛の男性から迫られたときは、さすがに・・・
「ごめん・・差別はしないけど区別はする。新しい扉を開くつもりはない!」
「同性愛?いいんじゃない~・・だけど俺は無理!」
と断りましたが・・・(笑)

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月26日 (火)

指紋は語る!

鹿児島の探偵というお仕事~鑑識・指紋~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

現職中に取り扱った窃盗事件です。
事件はある病院の職員用ロッカールームで起きました。
現場に行って事情を聞いてみると・・・・
看護師さんがロッカーの中に入れていた財布の中から現金が盗まれた
とのことでした。

外から外部のものが侵入できる場所ではなく、今までに何人も被害者が出ていたが
病院の評判にも関わるし、犯人は職員しかいなさそうなので
届けをしていなかった
らしい。

病院の管理も職員の管理もずさんなものでした。
それだけ被害が拡大しているにもかかわらず、個人ロッカーへの施錠も
されていませんでした(汗)

身内に泥棒がいる状態なのに、さあ盗んでくれ状態でした(笑)
現場のロッカールームに入り鑑識作業を始めましたが、職員の交代時間に重なり
当直明けの看護師さんが着替えに来るたびに外に追い出される始末・・・
時間が通常の倍かかりましたよ(泣)
帰っちゃう、職員の協力者指紋ももらわないといけなかったしね。

協力者指紋というのは、被害関係者であれば、現場から指紋が出るのは当たり前です。
現場から採取した指紋の中から被害関係者の指紋を選別して除くために
台紙に被害関係者全員から指紋をもらうのです。

空き巣とかの被害にあわれたことのある人は、わかると思いますけど
この協力者指紋の採取も色々と大変です。
インクで手が真っ黒になるし、やはり警察に指紋をとられるというのは
いい気持ちのしない人もいますから・・・・

「俺は被害者なのに、犯人扱いされて指紋を取られた!」
って怒り出す人がいたり
「あ~あ、この指紋は警察にずっと残るんでしょう、もう悪いことはできないなぁ」
なんて、わけのわからないことを言う人がいたりです(汗)

念のため言っておきますが、協力者指紋は、現場指紋との選別対象が終わったら
各警察署単位で、担当の鑑識係がシュレッダーにかけて裁断破棄しています。
年間、何千人もの協力者指紋をとりますから、保管してたら保管場所が大変なことに
なってしまいます。

あっ、話がおもいっきりズレた(笑)もとに戻します。

病院のロッカールームでの鑑識作業を終わって、その日に勤務をしていた
看護師さんたちに交代で控え室に来てもらい協力者指紋をとらせてもらいました。

すると20代後半の看護師さんが控え室に入ってきました。
にこやかな笑顔とともに!イスに座るとこちらからは何にも言わないのに
「私、指紋とか、こんなのに興味があるんです、現場から指紋は出たんですか?」
って質問してきました。

「指紋が出たから、被害関係者から指紋をもらってるんですよ」と説明したところ
「私も、ロッカールームを使ってるし、指紋ベタベタ出るだろうなぁ」
とか、とにかく喋りまくり・・・
そうしながらも指紋を採取しようと手をとり、指にインクをつけて台紙に押捺しようと
しましたが、ぜんぜんインクが付かない

ん?と思って、手のひらを見てみると、その日は真冬で控え室は暖房も
入っていなかったから、寒いぐらいだったのに汗びっしょり・・・
それで、インクが手に付かなかったんです。

そこで、
「犯人しか触らないところから指紋も出てるし、すぐ捕まりますよ(笑)」
と言ってみたところ、さらに汗が噴出!
本当に噴出って感じでした。

指の汗をふきとりつつ、なんとか指紋を採取し終わって帰るときも
その看護師さんは私の方を振り向いて
「どれくらいで、犯人わかりますか?(汗)」

私はにっこり笑って
「すぐわかりますよ」
って返したところ、無言のまま出て行きました。

担当刑事に「もともと汗かきの人もいるから、捜査は慎重にするように」
付け加えた上で、今の状況を説明したところ、さっそく捜査開始!

刑事が捜査をしたところ、その看護師さん借金のヤマでした。
慎重に外堀を固めた上で、本人を呼び出したところ
すぐ窃盗を自供、事件解決!

そのとき、その看護師さんが刑事に聞いたことが
「何でわかったんですか?現場の指紋ですか?」

私は言いたかった
「違うって、あなたの様子・手の指紋が大いに物語ってくれたよ!」

悪いことをして平気でいられる人はいません。
落ち着いた様子を見せているようでも、冷や汗は出るし、能弁にもなる。
警察の捜査の動きが気になって、つい聞かなくていいことまで聞いてしまう
いきなり「犯人はあなたです!」って、言われて手錠をかけられそうな気がして
怖くてしょうがないんですよね。

警察を騙すなんて、出来るはずはないんです。
刑事も鑑識も海千山千の犯罪者連中と常に渡り合っていますから(笑)

まぁそういうことで、指紋は語るでした。では、また。

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月25日 (月)

鑑識も最初はドジることもある。その2

鹿児島の探偵というお仕事~鑑識・指紋~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

前回に引き続き、私の若い頃のドジ話にお付き合いいただきます(笑)
今回は「指紋」です。
鑑識のドジの中で一番やっちゃいけないのが「指紋」です。

でも、やっちゃうんですよね。ふっと気を抜いたときにポロってね。
脅迫事件を取り扱った時でした。
脅迫文が、紙に印字されて玄関の郵便受けに入れられてたということで
被害者が届けに来ました。

事件として受理した強行犯係から、鑑識にその証拠品である脅迫文が
まわされてきて私が担当となり、指紋検出をすることになりました。

紙片からの指紋採取は、指紋検出用ニンヒドリン溶液というものを使います。
「ニンヒドリンという物質をアセトンで溶かして刷毛で検体に塗る」ことで
その検体に付着している指紋のアミノ酸にそのニンヒドリンが反応して、
赤紫から青紫色に変色して指紋を浮き上がらせるのです。

鑑識なら普通にこなせる作業です。
私もいつもの作業工程と同じように、処理を進めていきました。
ニンヒドリン溶液を器に移し刷毛を浸して、むらがないように一気に塗る。
そのときでした・・・・

わっ!印字された脅迫文章が、全て消えた!!(汗)
本当に、一瞬でした。
証拠の脅迫文章が印字された紙片がいきなり何も書いていない真っ白な紙片に
変化したのです。

私は、とんでもないことを見落としていました。

実は、その脅迫文は今は懐かしいワープロ機でうたれており
感熱紙に印字されていたのです(泣)

先ほど、指紋検出用ニンヒドリン溶液は
ニンヒドリンという物質をアセトンで溶かして・・
って、説明しましたが・・・
実はこのアセトンが結構強い物質で、長く使っているとニンヒドリンを塗るための
刷毛でさえもボロボロになってくるくらいのものなんです。
換気のいいところで作業をしないと、頭痛がしてくるくらい人体にも影響があります。

感熱紙に印字された文字っていうのは、けっこうもろいものなんですよね。
長く太陽光に当てているだけで、字が消えてしまうくらいですから。
そんな弱いものに、気持ちよく強力なアセトン入りニンヒドリン溶液をおもいっきり
塗っちゃったんです(汗)

いつも確認するよう言われてたし、実験もして消えてしまう結果も体験してたから、
知ってたんですよ、本当にふっとした気の緩みですよね、事件担当係へ説明に行き
被害者へ説明し、消してしまった報告書を作りと大変な一日になってしまいました。
ちなみにこの文章の内容は、事前にコピーがとってあり、ことなきを得ました。

皆さんも、毎日の仕事や生活が流れるように過ぎていきますよね。
でも気をつけてください、本当に落とし穴はどこにあるかわかりませんよ(笑)

こんな話していると、ドジばっかり踏んでたみたいに思われるかもですけど、
これらのことは、私が鑑識をしていた10年間くらいの間のほんのちょっとの出来事
ですからね。普段はちゃんと仕事してましたから(笑)

では、また。

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月22日 (金)

鹿児島の探偵というお仕事~恋愛?ストーカー?~

鹿児島の探偵というお仕事~恋愛?ストーカー?~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

マスクを探して彷徨う・・・一応100枚ほどは確保しようかと・・・
薬局類をまわり・・・既に完売入荷未定・・・別の買い物で与次郎ニシムタ
日曜大工売場レジ前で、思いがけずマスクを発見!
数量限定で2パック40枚しか買えませんでしたが・・・ひとまず安心です。

まあ、マスクで感染を完全に阻止できないとはわかっているが・・・
弱毒性といわれながらもいつ変異するかもしれないし・・・身体が資本なもので・・
新型インフルエンザ対策も自己責任の範疇ですしね・・・・

~恋愛?ストーカー?~

クライアント:20代前半男性
ターゲット:20代後半風俗嬢

甲突町のお風呂屋さんに通う男性。お気に入りの風俗嬢に恋をしました。
「僕が、彼女を風俗の世界から救い出してあげたい。」
「彼女を僕が幸せにしてやる!」

若気の至りだな~青春してるね~と思いながら・・・・
事情聴取。

二人の関係はただの風俗嬢と客の立場。男の一方的な感情だけ・・・
何度か、付き合ってくれと言ってみたが、何度もはぐらかされる・・
彼女のことが知りたい。調べて欲しいとの依頼。

犯罪に情報を利用しない・彼女に確認して、出して欲しくない情報は出さない。
調査はするが、彼女の意向次第では情報は何も渡せない可能性もある。

以上を、確約のもとに調査開始。

彼女の出勤後に、張込み開始。店が終わり彼女が出てくるのを待って尾行。
少し離れたコインパーキングにとめてあった車に乗り込む。
車を追跡。
車は市外方向へ・・・1時間追跡し、自宅着。そのまま張込み。
朝8時、彼女が車で外出。追跡。お昼の仕事場が判明。
昼は仕事をして夜は風俗嬢か・・・大変だな・・なにか問題抱えているのかな?
と考えながら、数日行動確認及び調査。
まじめに昼は仕事して、夜もまじめに出勤。頑張るな~と感心。
男の影はなし。

ある程度情報が集まったところで、彼女に接触。
事情を説明して、ファミレスで話し合い。

すごく冷静な才女という感じ。風俗嬢の雰囲気はない・・・
男のこと、調査の内容を説明し、情報を男に渡してもいいか確認。

「名前とプライベートの携帯アドレスだけで勘弁してください。」
「気持ちとしてはうれしいけど、今は恋愛禁止中です。」

素朴な疑問・・・なんで風俗?

「留学して外国の大学に行くためです。」
「とにかく1年間稼げるだけ稼ぐつもりです。」

あまり恵まれた家庭環境ではなく、自力で生きてきた彼女。
夢の実現のためのバイトです。
職業に貴賎はありません。尊敬に値する女の子でした。

後日、クライアントの男性に、
彼女の名前とプライベートのメルアド・留学の夢
男が思い描いていた不幸な女性ではなく、壮大な夢を持った女性であること。
を伝えました。

勝手なヒロイズムを打ち砕かれて拍子抜けの彼。
「たくさん、通ってあげて、応援してあげれば?」
「そのうち、本当の恋愛に発展するかもしれないしね。」

その後、どうなったかは、知りません。

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月21日 (木)

鹿児島の探偵というお仕事~写真~

鹿児島の探偵というお仕事~写真~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

最近、パイプをはじめました。ハードボイルドです・・・
KENT1ウルトラメンソール100Sを1日2箱吸っていましたが
昔から肺には入れず吹かすクセがあり、散々無駄だ!と周りから言われておりまして・・
同じ吹かすなら、パイプのほうが安上がりということで・・・
この時点で既にハードボイルドではありません・・・・

中央郵便局前のタバコ屋で、バーボンテイストの葉っぱ980円を買ってます。
バニラ風味が主流らしいが・・あの匂いは苦手です・・・
下戸ですが、匂いだけならバーボンでもOK!
たまに、おっちゃんに、1000円取られることがあるんだが・・・・
1回買うと1ヶ月くらいは持ちます。

毎回おっちゃんに、「パイプ吸うのに、どれくらい時間かける?」と必ず聞かれます。
「そうですね~1時間くらいかな~」というと、うれしそうに
「まだまだだね~1時間30分は持たせないと!」といわれます。

おっちゃんのうれしそうな顔を見るために、毎回「1時間」って言い続けようと思ってます(笑)
客としては、そろそろ顔覚えてよ・・・とも思いますが・・・・

写真・・・・
探偵の仕事をしていると、キーになるのは写真です。
特に最近は、デジカメ・携帯のカメラ機能で撮った写真。
浮気とかいろんな場面でキーになります。
デジタルの写真には様々な情報が詰まってます・・・・

以前、受けた相談・・・
旦那さんが間違って、奥さんに携帯メールを送信。
携帯に保存されていた女性のバストヌード写真
(ラブホのベッドに座って胸を見せている画像)
をメールに添付。

奥さんが問い詰めたところ、旦那さん曰く
「友人がネットで拾って送ってくれた写真だ!」との言い訳。
こちらで、その画像を調べたところ、

●旦那さんの携帯で撮られた写真であること
●撮影日時は、飲み会のあった日
●小さく写っていたライターを拡大解析したところ
  市内ラブホの備え付けライターでホテル名入り

浮気確定です。

まずい写真は携帯に残さない!
残す場合は、画像名をつけかえる!(名前と日時も変わります)
ちゅーか、そんな写真は撮らずに脳に焼き付けろ!

デジタルはファジーじゃないから・・・融通がききません・・・

浮気をするのなら、バレないようにすることも、男の優しさではないでしょうか・・


If you fight, We become your sword and shield.

~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月20日 (水)

鹿児島の探偵というお仕事~少年~

鹿児島の探偵というお仕事~少年~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

そろそろヤバイなと思い、マスクを買いに薬局へ・・・
全部売り切れました!みなさん、何箱も買い占めて
関西方面の身内に送っているみたいですよ・・
発注かけてますが、入荷は未定です・・・・

甘かった・・・しかし、関西方面に送って、鹿児島で発生したらみんなどうするんだろ・・・
今週中には、鹿児島にも来そうな気がするのですが・・・

情報では、病院横にある調剤薬局には在庫があるとの情報・・・
皆さんからのマスク在庫情報をお待ちしています・・・・・


鹿児島の探偵というお仕事~少年~

今日は現職時代の昔話を少々。少年係だったころの話です。
少年係は、「地獄の係」ともいわれます。
警察官になってやりたくない係ベスト3の2位です。
ちなみに1位は交通捜査係(事故係)で、3位は鑑識係かな・・・(笑い)
とにかく仕事が溜まる・・休み無し・・

普通、窃盗は刑事一係の盗犯係
暴行傷害殺人強盗などは刑事一係の強行犯係
詐欺等の知能犯は刑事二係
と、係別に専門が別れ、処理されるのですが・・・
被疑者が少年なら、全ての犯罪(交通事故は除く)は少年係が処理します。

当直勤務中、110番で「暴行事件発生!被疑者は少年数名・・」という通報が入ると
刑事当直の先輩ニヤリと笑って「さあ行こうか!手伝うよ!」
鑑識の先輩が、「まあ、頑張っていくが~」
その鑑識の先輩と今、アルゴスユニットの仕事を一緒にしているわけですが・・・(笑)

おかげで、さまざまな事件を処理するので、少年係はかなり腕が上がります。
ほかの部署に応援に行っても、潰しが利くと重宝されるのも少年係です。

少年係は・・事件はボンボン発生する・・・未決処理はたまりまくる・・・デスパレードです。

また、学生だと学校がありますので、取調べをするのは、土日祝日が主。
休みはありません・・春休み・夏休み・冬休みは連日取り調べ・・・
少年係だったころは、休んだ記憶はほとんどないですね。

取調べの手法には大別して2種類。
叱ったり、なだめたりして落とす激情型と
矛盾点を突いて落としていく理知型があります。
まあ、師事した先輩の取調べテクニックを踏襲していくことがほとんどなのですが・・

私自身は、師事した先輩というのが穏やかな人ばかりでしたので、
全部話しを聞いたあとで、矛盾点を一つずつ潰していき、最後には
自供せざるおえなくなるところに追い込んでいくというスタイルでした。

取調べに時間はかかりますが、冤罪などがおきにくいスタイルです。

あるとき、ファミレスで食い逃げ事件発生。
不良少年グループが関わっていたため、すぐに主犯格の少年がわかりました。
同じ食い逃げの余罪が3件あるとのことで、任意同行。
上司からは「最近調子に乗ってるから、取調べを行い、逮捕せよ!」との指示。
仕事溜まってるのに、身柄かよ・・・食い逃げなのに・・身柄かよ・・と思いながら
まあ事件に大小はないのですが・・・

主犯格の少年とも顔なじみ。調べを始めてすぐに、2件は自供。
しかし、逮捕の主軸としてこちらサイドで狙っていた1件についてだけは
「絶対やってない!」とのこと。
少年は最初から逮捕されるなんて思いもしてませんので、嘘をつく必要はない。
2件は自供し1件は否認。

上司からは「はよ落とさんか!」とせっつかれる・・・
取調官の意地とでもいうか、少年は俺には嘘はつかないという変な自信だけで
上司や他の係員を敵に回して、少年の味方に回ってしまうという変な状況・・・

結局、自供した2件のうち、1件を逮捕要件にして無銭飲食で逮捕しました。
「ガッテ(怒って)落とさんか!」昔はそんなことが日常だったわけです。
今思うと冤罪を生む温床だったような気がします。

まあ、当時は冤罪とか考えもせず、ただ、自分の取調べスタイルを崩したくないという
プライドと、矛盾点を潰していき、最終的に参りました・・と被疑者を落とすという
S的な楽しみを追求していただけなんですけどね。
日々、心理戦の真っ只中でした。その心理戦は民間でかなり役に立っています(笑)

少年非行は環境じゃない。
片親でも貧乏でも、まともに頑張っている少年はたくさんいる。
誰のせいでもない。自分自身の弱さなんだよ・・・・・

よく少年たちに言い聞かせていた台詞です。

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月19日 (火)

鑑識も最初はドジることもある。

鹿児島の探偵というお仕事~鑑識・足跡・写真~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

今日は、私が鑑識の新米のころに、やっちまったドジ話をいくつかお話ししてみたいと思います。
まず、足跡採取のドジ話

ある盗難事件現場でのこと、お婆さんがひとり暮らしのとにかく古い家でした。
縁側の戸のガラスが割られ、そこから犯人は侵入、室内を物色して、玄関から逃走。
侵入口の縁側をよく見ると床の上にきれいに足跡が残っていました。

「ラッキー、他の捜査員たちが踏んで壊さないうちにさっそく採取しちゃいましょう」
ってことで、準備に取りかかりました。

土の上の足跡は石膏で採取しますが、床の上の足跡は、透明の粘着シートに転写させて
採取します。
現在は、KSシートといって、粘着力は弱いけど、しっかりと足跡を転写してくれる
すぐれものが出ていますが
当時は粘着面がゼラチンになっているひじょうに粘着力の強いものを使っていました。

それを、何の気なしに床の上の足跡にローラーで圧着させました。
いつもやっているとおりにマニュアルどおりにね。

貼ったゼラチンシートを気持ちよく床から引き剥がしたときでした・・・・

バリバリって音がして、床材に塗ってあったニスがおもいっきり剥げてくるでは
あーりませんか (泣)

やべぇ、と思ってよく見てみると、古い家なもんですから、ニスがもう古くなってボロボロの状態でした。
そこに粘着力の強いゼラチンシートを貼ったわけですから、たまったもんじゃないですよね(笑)
それも、気付いたのは、そこら中についている足跡10個くらいに全部ゼラチンシートを貼った後でした(笑)

今は、笑って話せますが現場では真っ青でしたよ!
他のシートを剥がすときは、念を入れてゆっくりゆっくりしましたが、さすが粘着力の強いゼラチンシート
気持ちよくニスを吸い上げてくれて、証拠の足跡は全部お陀仏だし
家主のお婆ちゃんには平謝り状態で、もう散々でした。

そういう現場用の静電気を使って粘着力のないシートに足跡を吸い上げて採取する方法が
あったんですけどね。
考えなしに行動することにおもいっきり反省した現場でした(笑)

次に写真撮影のドジ話

鑑識の仕事の中で、一番技術を要するのが現場写真撮影です。
カメラも現在のようなオートフォーカスではなく、完全なマニュアル機です。
フィルムの感度・絞り・シャッタースピード慣れたら、なんてことはないんですが
慣れないうちは、考え考えしながら撮っていきますので、ほかの事に気が回らなくなっちゃうんです。

ある殺人事件の現場検証の写真撮影をした時のことでした。
担当の捜査係長がとにかく怖い人で、ちょっと思ったようにこちらが動かないと
現場だろうがどこだろうが怒鳴りとばす人でした。

以前ストロボの電池が切れてカメラカバンの中を見たときに、替えの電池を忘れたことに気付き
その係長に申告しておもいっきり叱られた経験があるものですから、前日から緊張して
カメラを磨きストロボの電池を交換して、フィルムの予備もしっかりと準備しました。

そして、当日現場検証がスタートしました。
立会人に集落の公民館長さんをお願いして、写真撮影をしていきました。
その公民館長さん、たまたまその日、飛行機で鹿児島を発たないといけない用事があり
時間勝負のような現場検証でした。

シーンとした中に係長の説明と私のカメラのシャッター音だけが響いていました。
半分くらい済んだとき、少し余裕が出てきた私は
ん?という感じに気付きました。

何だ?シャッタースピードも絞りも完璧!でもなんか変な感じ?
そう思って、フィルムを1枚巻き上げました。
げっ!!!か・軽い・・・フィルムが入ってない・・・

鑑識なら1枚目を巻き上げた時に気付くんです。
フィルムが入ってないと右手の親指にかかる感覚がすごく軽いんです。

平時なら絶対にしない、それも時間勝負のこんな現場では一番やってはいけないドジでした。
緊張の現場で、感覚が鈍ってたんでしょうね・・時計を見たら、軽く1時間くらい過ぎた後でした。

係長に消え入るような声で
「すみません・・・フィルム入れ忘れてました・・・」
一瞬現場の空気が凍りつきました(汗)

次の瞬間、怒鳴り飛ばされるかと思いきや、係長の優しい一言
「時間がないから、早くフィルムを準備しなさい、最初からやりなおそう」
ホッとして、準備をして大急ぎで写真撮影をやりなおしました。
無事にギリギリで終了することが出来て、ホッとして署に帰りました。

このまま何もなく終わるのかなと思っていましたが、甘かった(笑)
係長から魂も何もどこかに消しとぶんじゃないかってくらいに怒られました(汗)

いや~若気の至りでした(笑)殺人事件の現場検証ですからねぇ、怒鳴られて当然です。
現場で怒鳴らなかった係長に感謝でした(笑)
次回は、指紋に関するドジ話をしたいと思います。お楽しみにぃ~

If you fight, We become your sword and shield.
~あなたが戦うのなら我々はあなたの剣と盾になりましょう~

2009年5月18日 (月)

鹿児島の探偵というお仕事~雪の上の足跡~

鹿児島の探偵というお仕事~鑑識・足跡~
※当ブログ記事はすべてノンフィクションです。

今日は、現職時代に取り扱った事件で、雪の上につけられた足跡を採取したときのことを
ご紹介します。

冬の一番寒い頃でした、当直の夜に「何にもなけりゃいいがなぁ」って思った瞬間に
「小学校で侵入警報」との指令がありました。
「あ~あ」と思いつつも、現場第一の鑑識としては、そっこー準備をして現場に向かいました
「誤報でありますように・・」と祈りつつ。

けっこう、誤報も多いんですよ、行ってみたら蜘蛛に警報機が反応してたみたいなこと、何回もありましたよ。(笑)

現場に近づくと、空から白いものが・・「雪だ(涙)、寒いなぁ山の上の学校だよなぁ・・」
現場についてみると、案の定校庭は真っ白の雪景色、強力ライトを使ってよく見るとそこに
裏門から校舎に向かって続く雪上の足跡

「きた~(泣)、雪中足跡の採取だぁ!」
この雪中足跡こそ鑑識泣かせの一番ってやつなんです。

通常足跡採取には、刑事ドラマでご存知の方も多いと思いますが石膏を型枠の中に
流し込み採取いたします。

石膏による足跡採取方法は、まず洗面器の中に水を張り、この中に石膏の粉を入れます。
これをある程度固まるまで手でかき混ぜます。
トロッとなった頃に足跡の上につけた型枠の中に流し込んで
石膏の浸透により足跡の凹凸を型取ります。

夏場はまだいいんです、暑いから、水に手を突っ込んで石膏を混ぜててもなんてことありません。
ところが、冬の現場は違います。もちろん洗面器の水も地獄のように冷たいです。
それに、石膏がトロッとなるのに、夏の十倍位の時間がかかります。
氷水の中に、冬場屋外で一時間手をつけっぱなしにしていることを想像してください・・・
手が千切れるんじゃないかって、感覚ですよ。

特に、雪の上の足跡採取の場合は、更に地獄が待っているんです。
石膏というのは、成分がカルシウムですから、水と化学反応を起こすと熱を発します
と言っても、鑑識の手を温めてくれるほどの熱じゃないんですよね (笑)

でも、その熱が雪の上の足跡には命取りです。
石膏を流し込んだときに、その熱で、雪で出来た足跡の凹凸が融けてしまうんですよ・・
そうなったらせっかく犯人が現場に残してくれた証拠が台無しになっちゃいます。

そこで何をするかと言うと、石膏を入れた洗面器の水の中に現場に降り積もっている
雪の塊を入れて、石膏が出す熱を下げるんです・・・
氷水の中に更に氷を入れて、それを真冬の屋外で手で混ぜる・・

もう、冷たいとか何とかの問題じゃありません、水の中に10秒と手をつけてられないんです。
数回混ぜたら、手にハーハーと熱い息を吹きかけて、また混ぜるの繰り返し・・・
更に時間がかかるんです(泣)
やっと、終わった頃にはもう空も白み始めなんてこともしょっちゅうでした。
まあ、そのおかげで犯人も特定することが出来て頑張った甲斐はあったんですけどね(笑)

鑑識のつらいつらい一面でした。暑い夏、寒い冬に外で頑張ってる鑑識マンを見たら、
「ご苦労さん、頑張ってね」って、やさしく声をかけてください。

では、また。

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